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2011年6月9日、衆議院災害対策特別委員会において、二階俊博代議士らが自由民主党・無所属を代表して意見表明を下記の通り行いました。

津波対策の推進に関する法律案」に対する意見表明


衆議院議員 二階 俊博

 私は自由民主党・無所属の会を代表し、ただいま委員長からご提案の「津波対策の推進に関する法律案」について、意見を述べさせていただきます。
私が津波対策についての法案の必要性を痛感したのは、昨年の2月27日、チリ沖地震津波がわが国を襲った日であります。太平洋沿岸地域を対象に168万人の住民に避難指示・避難勧告が出されましたが、実際に避難した人は僅か3.8%の約6万4000人に過ぎませんでした。私はこの事実に愕然とした一人であります。
津波については、以前から一度発生しますと、国民の生命や財産に甚大な被害を及ぼすおそれがあり、迅速な行動をとれば相当程度被害を軽減することができる災害であると指摘されておりました。津波対策については、災害対策基本法等において他の災害と一体的に規定されているに過ぎません。津波災害の特性に対応した法整備の必要性を痛感したのであります。
 我々はこのような考えから、昨年の6月11日、公明党の賛成をいただき、自民・公明の共同で衆議院に法案を提出したことはご高承の通りであります。
しかし残念なことに、法案はその後一度も審議されることなく、日時は無為に過ぎ去りました。その間にこの3月11日、東北大震災が発生し、津波に伴い多大な人命や財産を失い、被災地は壊滅的惨場と化しました。我々の提案した法案が成立しておれば多くの人命を救い、被害を未然に軽減できたのではないかと思うとまさに法案成立の遅れは痛恨の極みであり、誠に残念でなりません。
 しかしながら今回の大震災を教訓として、民主党を始め各党の皆様方のご理解を頂き、災害対策特別委員会の委員長提案として法案をまとめることができました。関係者のこれまでのご努力を高く評価し、深く感謝申し上げます。
 この法律においては、11月5日を「津波防災の日」としております。11月5日は、「稲むらの火」として、津波対策上余りに有名であり、小学校5年生の国語の教科書にも掲載されております。安政元年11月5日の安政の大地震において、和歌山県広村の庄屋、浜口儀兵衛氏が自らの家の稲に火をつけ、住民を津波から救ったことは多くの国民の皆さんの知る人ぞ知るところであります。この日を「津波防災の日」とし、国民の津波に対する理解と認識を一層高める日としたことは誠に適切であります。
 また津波災害に対する施策としては、各地方自治体が地域の特性に応じて、海岸堤防、避難路等の施設整備などのハード対策とともに、迅速・的確な津波情報、津波避難ビルの指定、津波ハザードマップの作成等々、ソフト面での対策も講じられようとしています。津波対策に関する国際協力を規定していることも重用であります。
 さらに、今回の東日本大震災の経験、教訓から、高齢者や障害者、外国人の旅行者を含め多くの人々が津波からの迅速かつ円滑な避難を確保するための措置を本則において規定したこと、原子力施設など危険物を扱う施設の津波からの安全確保を規定したこと、災害からの復旧のみならず復興に当たっても津波被害の特性を配慮すること、津波避難施設、避難路及び誘導施設等に対し必要な税・財政上の措置を講ずることとしたことなどは評価できます。
 以上、法案に対する意見を申し述べました。我が国は有史以来、幾多の甚大な自然災害を受けながらも、その都度、力強く立ち直ってまいりました。このような歴史を踏まえ、今回の大震災に屈することなく、今こそ国民の英知を結集して、津波に強いまちづくり、国づくりを果敢に推進すべきであると固く信じております。
 政府に置かれては、立法趣旨を肝に銘じて、津波対策に万全を期して、各市町村にも積極的に協力を求め、早急に災害復旧を促進するとともに、再び同じような悲惨なことを繰り返すことのないよう、心に誓って自民党・無所属の会を代表しての意見表明といたします。         

 

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